Process Improvement

工程改善のお手伝い

作業現場にて発生している問題点に、改善案を提案し、具現化します。

以下は、某自動車部品製作メーカー様にてQCサークル活動を実施し、抽出した現場の課題点、その中でも特に重い課題点について“相談~提案~設計~部品製作”を行った事例です。
(組立は、客先QCサークルメンバー様にて実施)

①ゴムほぐし機導入

《課題点》
圧延裁断後のゴム片(20mm角)を一時保管するが、保管時の温度低下と同時にゴム片が癒着してしまう。
実際に使用する時には大きな塊になっているため、機械に投入するために手でほぐす必要がある。
また、強固に癒着しているゴム塊を手でほぐすので、手が痛くなる。

《QCサークルメンバー発案》
手回し駆動の治具を製作し、ゴム塊をゴム片にほぐす。→試作品を製作するが、思い通りにいかず。
(ゴム塊にピンを引っ掛けて回す、かき氷機のようなイメージ)

《弊社へ相談~弊社より提案》
ゴム塊に回転運動を与える機構では、ばらけにくい。両サイドからの往復運動によってゴム片に引っ掛かりが生じるため、外側からばらけそう。
更に片側でも往復運動機構を作り、ほぐし能力を向上させる。

《詳細設計》
最初の試作機から、合計3台を製作。(試作機、ラスカル1号機、ラスカル2号機)

《効果》
ゴム片を手でほぐしていた時より、ほぐし機を使用することで、大幅なロス時間を短縮できた。
また、ハンドルを回すだけなので、手が痛くならない。

※その年の、グループ間QCサークル発表会の社内代表に選出され、全国発表で最優秀賞を受賞されました。

⇧こちらは実機の動画です⇧

②カット部バリ、エアブロー改善

《課題点》
製品製造ライン内で、製品成型時に発生するバリを、装置内でエアブローで吹き飛ばしている。
しかし、製品ワークの品種(大きさ・形状)が変わるとエアブローノズルの位置も変更しないといけないが、位置調整に時間がかかり、時には調整不足のためバリが飛ばず、不良発生の要因であった。

《QCサークルメンバー発案》
ノズルの調整箇所に目盛等を取付け、調整の再現性を図る。→ノズル先端調整等で、時々目盛数値が変わる。

《弊社へ相談~弊社より提案》
品種によってノズル先端位置が変わるので、装置上に共通ベースプレートを敷き、その上に品種の数だけ切替えアタッチメント式のノズルを製作する。ベースプレートとアタッチメントは位置決めピンで再現性を持たせる。
エアブローの風量が個々に数値で見れるよう、目盛付きのスピードコントローラに変更してはどうか。
アタッチメント交換はクランプを使用し、エアブローはミニカプラを使用する。

《詳細設計》
装置へ現物合わせで取り付けるベースプレートから上のアタッチメント式ノズルを、全品種数量分、調整式で製作するよう、設計。
取付、及び各品種ごとの調整はQCサークルメンバーで実施。

《効果》
品種切替えの際、ノズルアタッチメントの交換だけで済むようになり、生産前の調整作業が無くなった。
更に、各品種ごとに微調整が可能になり、次の生産時には再現できるようになった。

※その年の、グループ間QCサークル発表会の社内代表に選出され、全国発表で最優秀賞を受賞されました。
 (2年連続受賞)

エアブロー改善 機構図
以上は ほんの一例です。お気軽にご相談ください。